男の痰壺

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アベンジャーズ エンドゲーム

★★★ 2019年4月28日(日) MOVIXあまがさき3
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【ネタバレです】
 
前篇である「インフィニティ・ウォー」のときも感じていたのだが。
そもそもに、サノスのやろうとしていることは間違っていないのでは?
っていう点がどうも糞づまりのようにひっかかるのである。
 
有限である、地球という滅多にない生物の理想郷を食い荒らし種を滅ぼし毒をまき散らしてきた。
そして、やたら繁殖してアップアップになって、すべてを道ずれに滅びようとしているもの。
それは、他ならぬ人間だからだ。
であるから、そんなん間引いて半分にしちゃえ。
っていうのは、ある意味正論なのである。
 
極悪なクソ野郎をぶっ殺せ!
ってのが溜飲が下がるのであって、一理あるやんっていうおっさんを寄ってたかってやっつける。
どうもねえ…。
 
それと、半分死ぬっていっても、なんじゃあ?って顔して消えていくだけ。
ってのが、苦痛なく死ねて理想的な殺され方やん。
と思えるのも、てめえーこの野郎の気持ちを阻害する。
 
そんなんで、3時間もある映画の最初の1時間。
消えた連中のの鎮魂めいたしんねりむっつりが続くのだが、紙芝居を見てるようで気持ちを寄せられません。
 
前篇では、それでも対戦アクションの妙味はかろうじてあったのだが、今回、結局ラストの大乱戦しかない。
そんで、ど真ん中の2人が命を落とすのだが、最初からそうするつもりだったの規定路線めいてシラケる。
ドラマは、そこに持っていくのにすべてのエネルギーを費やすべきだった。
キャプテン・マーベルとかアントマンとか要らんかった。
 
サノスの言い分に一理あるし痛みを伴わぬ間引の安楽感ゆえに1時間かけての鎮魂・苦渋は大袈裟な紙芝居めく。タイトな面子が残っての望まぬ自己犠牲な顛末に向け全身全霊で物語を絞っていくところ又かの無駄弾補充で拡散し挙句は何でもぶち込む闇鍋と化した。(cinemascape)