男の痰壺

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カラオケ行こ!

★★★★ 2024年1月28日(日) MOVIXあまがさき5

牽強付会もええとこの初期設定であり、そこをどう乗り越えるんやと思っていたが、最初のカラオケルームでのボケツッコミが恐ろしくローキーに弾けない様を見て、関東人の綾野と齋藤潤くんのペアへの懸念が初期設定への疑義を凌駕して済し崩しになってしまった。これをして怪我の功名と言う。あとは山下のオフビートな設定ボケが久々に冴えて巻き込まれていくのであった。

 

天然コケッコー」未見だが「リンダリンダリンダ」他を見てきて思うのは、やっぱ山下監督はガキ使いが上手いよな、ってことであり、今作でも高校の合唱部の面々の個性立ちを上手く捌いて闊達であり、風貌からして最近、近似の度合いを強める相米を彷彿とさせるのだ。となれば本作も少年・少女の違いはあれ「セーラー服と機関銃」の変奏バージョンにも見えてくる。毒っ気が希釈されてマイルドではあるが。

 

いずれにしても、全然見る気のなかった映画で、目的の映画に間に合わなかった為に仕方なく見たのだけど、想像してたよりずっと良かったです。

 

牽強付会もええとこの初期設定であるが綾野のボケの弾けきれないロクデナシの体たらくが気にかかり中身の胡散臭さが吹っ飛ぶ怪我の功名。以降山下のオフビートなボケが堂に入り冴える。大人の階段登る世代に大の大人が真摯に立ち向かう様も好ましい。(cinemascape)

 

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