★★★ 2018年7月7日(土) シネリーブル梅田3
どうも、前作の「カフェ・ソサイエティ」から撮影を担当しているヴィットリオ・ストラーロが今いちに思われる。
アレン作品の撮影監督はどっちかというと硬質な画作りをする人が多かった気がするのだ。
結局、ジジイなんですわ。
アレンもジジイでダブルジジイでは現場が思いやられます。
なんか今回も1ショット内で照明変化させたり色々やってるんだけど、何故だかピンと来ません。
愛欲の果てに逸脱していく女。
この映画の元ネタはわかりませんが、ウィリアム・インジやテネシー・ウィリアムスの匂いがする。
そうであるなら、硬質なうだるような湿度を感じさせる画作りをしてほしかった。
ウィンスレットの荒びと倦怠は未だしも若造との情事がのめり込んだよに見えず余裕の遊び半分に見え後半の展開がしっくり来ない。一線を越えたかの如きラスト大芝居は空転する。悪魔チックな火遊びガキやトリッキーな照明。ピースは揃ったが噛み合わない。(cinemascape)