男の痰壺

映画の感想中心です

2018-06-01から1ヶ月間の記事一覧

味園ユニバース

★★★★ 2015年2月15日(日) MOVIXあまがさき11 主人公の妥協の無い糞野郎ぶりが良く、すばるの遊びの無い生硬さがその余裕ない歌唱を含めマッチしてる。堪らぬ寂れ感を漂わすロケ選定も素晴らしい。ただ、終盤が完全に投げたように思え、シュール逃げも芸が…

マシンガン・パニック

★★ 1977年6月19日(日) 伊丹グリーン劇場 地道な聞き込み捜査を描いた映画で冒頭のシーンが派手な見せ場とは言え「マシンガン」は兎も角「パニック」はないだろう。売らんが為の無茶な邦題が罷り通る時代が懐かしい。内容は覚えていないが今見れば通好みの渋…

空飛ぶタイヤ

★★★★ 2018年6月22日(土) 大阪ステーションシティシネマ1 池井戸潤の小説は読んだことがない。 TVで「半沢直樹」や「下町ロケット」も見たことがない。 家にいると家族が見ていたから、まったく見なかったわけではないが、全然ちゃんと見ていない。 正直…

アメリカン・スナイパー

★★★ 2015年2月24日(火) 大阪ステーションシティシネマ1 イーストウッド版『グリーンベレー』とまでは言わぬが矢張り9・11を起点とした報復論理で捉えた戦争は自国民の犠牲という帰結への詠嘆では事足りぬ。砦からの脱出ばりのクライマックスも陳腐。イ…

小人の饗宴

★★★ 1980年11月1日(土) 関西学院大学第4別館309号室 虐げられし者は、実は簡単に虐げる者になる。傷ついた駱駝や鶏への嘲笑は我々の日常に潜む本質への痛烈なアンチテーゼと解釈したい。ヘルツォークは全く呵責無い現実認識を観る者に突きつけるだろう。…

終わった人

★★★★ 2018年6月22日(土) 大阪ステーションシティシネマ4 まあ、俺にとって身近な問題を描いた映画ってことなんです。 が、貯金ゼロ・借金いっぱいの俺には悠々自適の日々なんて一生こないんだろう。 それに比べて、この主人公はたんまり退職金もらって、…

風に立つライオン

★★★ 2015年3月14日(土) TOHOシネマズ梅田3 修造キャラが既視的な主人公だが現地ロケの空気は子供達を通じて吹き抜ける。全篇ケニア舞台で貫徹して欲しかったところだがドラマ構築にネタ不足で真木の五島パートが併走する。そして、これが又仄かな諦観を内…

エイリアン

★★★★ 1979年8月25日(土) OS劇場 極北まで行った『2001』から10数年。お子様活劇『SW』と怪物譚の本作でSF映画は周回し伝統に回帰した。贅を尽くした怪奇的でバロックな美術と王道的ショッカー手法とグロテスク趣味が混在し宇宙の静謐と孤独が寂…

夜の浜辺でひとり

★★★ 2018年6月22日(土) シネリーブル梅田4 女性の主人公と振り回される周囲を描いている。 そういう意味でホン・サンス系譜上では「ソニはご機嫌ななめ」の変奏バージョンに見える。 酒を酌み交わしのグダしゃべりがシネマ・ヴェリテ風の逸脱と自走を始め…

嫌なデータ

座頭市と用心棒

★★★ 2015年3月28日(土) トビタ東映 「ばけもの」「けだもの」と呼び合う両雄ががっぷり四つに対峙するわけでもない。痴話喧嘩程度の抗争が眠く展開も遅滞。喜八演出は出涸らしの形骸だ。文子・三船のレア絡みも生煮え。只ラスト10分だけは撮影と美術が演…

アルカトラズからの脱出

★★★ 1980年11月16日(日) 伊丹グリーン劇場 ベッケルやブレッソンが試みたジャンルを凡庸に復刻しただけの域を出ない。折角の『ダーティ・ハリー』コンビの復活作なれば空間移動を旨とするものこそ見たかった。退屈こそしないものの、とりたててどうと言うも…

妻よ薔薇のように 家族はつらいよⅢ

★★★★★ 2018年6月13日(水) 梅田ブルク7シアター6 思いをうまく伝えられない男と伝えてほしい女。 その遣る瀬無い機微を描くのは山田洋次の独壇場みたいだ。 俺は、実家に帰ってしまった妻のもとを訪れた夫とのやりとりを見ながら、「男はつらいよ 口笛を…

男のゲーム

★★★ 2015年3月28日(土) シネヌーヴォ グロい顔面破壊のバリエーション集は、一応ゲームボードのような選手のクルクル動きとビール&クッキー片手のTV観戦男の無情と熱狂観衆フィルムとの反復モンタージュ&呑気な音楽で修飾されるのだが、基本、スポーツ…

大陸横断超特急

★★★★ 1980年10月24日(金) 毎日文化ホー 緩いヒッチテイストだが列車内旅情と車外の疾走感の緩急に牽引され気になる間もない。再三の脱落と追っかけも活劇ベクトルの強度を倍化させる。ブルックス組の2人は毒を緩和され60年代のワイルダーやエドワーズを彷…

ビューティフル・デイ

★★★★ 2018年6月7日(木) 梅田ブルク7シアター4 【ネタバレです】 金槌で殴って殺すってことで、陰惨でゴアなものを予想していたが皮膚感覚な残虐描写は無い。 それが、良いか悪いかは終盤で腑に落ちる。 母親を惨殺された主人公が2人の侵入者のうち1人…

妻への家路

★★★★★ 2015年3月14日(土) 大阪ステーションシティシネマ7 武侠映画を経由した藝謀が到達した序盤の編集ダイナミズム。駅でのクライマックスで一瞬の邂逅が劇的に刻印される。その余熱を引きずりつつ積み重ねる残りの月日が冷めゆく追憶の無為な消費に終わ…

ふたりでスローダンスを

★★ 1980年11月18日(火) 大毎地下劇場 冴えない親爺の話というならそれはそれでいいのだが、良識的なる仮面の下のおっかなびっくりの下心を爆裂もさせぬままに曖昧に温く物語りは進行するだけ。いくらなんでも地味すぎ。『ロッキー』ヒットの余波で日の目を見…

デッドプール2

★★★ 2018年6月4日(月) 大阪ステーションシティシネマ1 不死身性ってのは作劇の緊張の糸を断ち切る諸刃の剣である。 「無限の住人」でも、そんなことを感じたような気がする。 この映画は、その剣を敢えて飲んで過剰に不死身性をフィーチャーしてギャグ化…

シェフ 三ツ星フードトラック始めました

★★★ 2015年3月5日(木) MOVIXあまがさき10 SNSを軽んじ凋落しSNSを利して復権する展開が今なのだというより寧ろ余りに能天気。それなりの地位にいたシェフがサンドイッチ専業で出直すのもそうなのか?といった感じだ。逸脱を担うダウニーに比しスカ…

将軍

★★ 1980年11月9日(日) 伊丹ローズ劇場 所詮はダイジェストに過ぎず大晦日の大河ドラマのそれと同じで通しで見た者が反芻するための代物は初見者には味気ない。展開に面白みがない上「変な」 ニッポン人を期待しても案外に普通。胡散臭い敬意がない分ましとも…

瘋癲老人日記

★★★★ 2018年6月5日(火) シネヌーヴォ 谷崎原作のド変態映画なのだが、奇をてらったところがないのがいい。 増村あたりが撮った「卍」や「刺青」。 市川が撮った「鍵」や「細雪」。 とか、色気を出して原作に拮抗するもんをっていう力みがあります。 その点…

ひなぎく

★★★★ 2015年3月28日(土) シネヌーヴォ 逆しまなモラトリアム空間に浮遊するかに見える少女2人のかったるい悪戯紀行なのだが、耐年性のあるポップなガーリージャンルもんで切り捨て難い剣呑な悪意を孕んでおり予断を許さない。で、期待通りのカタルシスが…

復讐するは我にあり

★★★★★ 1979年4月29日(日) ダイニチ伊丹 1980年11月5日(水) 伊丹ローズ劇場 噴火寸前のマグマを押し隠した如き交わす視線の腹芸合戦を堪能する映画で主演5人の組み合わせバリエーションが堪らん。浜松シークェンス導入の手持ちカメラのライブ感を筆頭に姫田…

ゲティ家の身代金

★★★ 2018年5月27日(日) MOVIXあまがさき2 正直、リドリー・スコットの新作に何かを期待しようという気はもうない。 「ワールド・オブ・ライズ」あたりまでは、職人化したとは言えナウを表出するセンスは持ち合わせていた。 ように思うのだが、最近は…

竜二

★★★★ 2015年3月28日(土) トビタ東映 安フィルムの質感がどこまでも冴えぬ世界に適合し絶妙で金子・ 永島ともに世界の住人として完璧。俺やっぱ駄目だわ的甘えの構図も財布の中身で見殺すダチや不良ぶる親爺へのイラだち挿話リアリティが補完。100の感情…

マリア・ブラウンの結婚

★★★★ 1980年11月9日(日) 大毎地下劇場 敗戦国の戦後という退廃を旨とする作家の自家籠中世界のヒロインが一途な愛を貫くのが泣かせるが、一方で切り捨てられる数多の男たちは哀れだ。スペクタクルな世界に毒と純情を程よくブレンドしファスビンダーが大衆寄…

犬ヶ島

★★★★★ 2018年5月28日(月) TOHOシネマズ梅田4 「七人の侍」の主題曲を、俺は今までいい曲だと思ったことはあんまりなかった。 のであるが、やさぐれた捨てられ犬たちが愛犬を探しにきた少年のために一肌ぬぐってとき。 それが高らかに鳴り出して、胸が…