男の痰壺

映画の感想中心です

2025-01-01から1ヶ月間の記事一覧

妖星ゴラス

★★★ 2025年1月12日(日) 大阪ステーションシティシネマ6 幼少時の俺は怪獣狂だったので、テレビ放映で見たときも目当ては南極怪獣マグマだけであり、なかなか出てこないマグマにしびれを切らし、出てきたと思ったらあっという間に倒される様に大層失望した…

アトミック・ブロンド

★★★★ 2017年10月24日(火) TOHOシネマズ梅田8 シャーリーズ・セロンはよくやっていると思う。 少なくとも「マッド・マックス」よりはるかに良い。 だが、こういう体技のキレが要されるアクションでは、やっぱり天賦の才がものを言う。 ミシェール・ヨーや…

任侠外伝 玄海灘

★★ 1979年11月24日(土) 伊丹ローズ劇場 定型演技を繰り広げる安藤、宍戸では既成枠を打ち破るパワーに欠け、物語からは在り来たりの因果話しか感じ取れない。演劇的アナーキズムをスクリーンに焼き付けるには逆説的に周到な映画戦略が要件なのだ。終盤のドブ…

ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド ゾンビの誕生

★★★ 2017年10月21日(土) プラネットスタジオプラス1 もちろん始祖であるが故に全然怖くない。 ゆっくり歩いてくるゾンビは俺でもやっつけられそう。 それでも、16ミリ・モノクロの即物感は悪くない。 ゾンビの初出シーンの、何のタメもない、単におっさ…

白夜の調べ

★ 1978年1月29日(日) 伊丹ローズ劇場 栗原小巻もユーリー・ソローミンも決定的に色気が欠けているので、木偶の坊の惚れたはれたを延々と見せられて苦痛である。加えてロシアの風土がうそ寒く日本は京都の風情までもが何故か沈鬱極まりない。時代錯誤な製作姿…

チャルラータ

★★★★ 2015年10月24日(土) テアトル梅田1 メロメロに溺れる域まで行かぬ忍ぶ恋を描き、亭主の硬質な生業を細緻に織り交ぜ極めて英文学的な芳香を醸している。それでも終盤の畳み掛けはダイナミックでストップモーションの余韻も詠嘆的だ。ブランコの『ピク…

木屋町DARUMA

★★★ 2015年10月12日(月) 第七藝術劇場 極めて常道の展開でスカされた。身障者を食い物にする図式も描かれるが傍景でしかなく、主人公がダルマになった或いはされた事実は物語を転がさないのだ。エンケンはちょっとしんどい。一方三浦誠己が演じる男が複雑…

アッと驚く為五郎

★★★ 2025年1月5日(日) シネヌーヴォ 俺が子どもの頃に「ゲパゲバ90分」というコント番組があって、そのコントの幕間繋ぎにハナ肇のヒッピーおじさんが押入れから出てきて「アッと驚く為五郎〜」て言うショートギャグが挟まれて流行りました。これは、そ…

ブルースの魂

★★★ 2025年1月7日(火) テアトル梅田1 70年代のブルースシーンに特に関心あるわけでもないんですが、それにしても華美な見てくれとは無縁のそのへんのオッサンかと見紛う人たちが超絶のギターテクでうちの母ちゃんがどうとか歌う様には確かにブルースの…

はなれ瞽女おりん

★★★★ 1978年1月29日(日) 伊丹ローズ劇場 多分篠田は陰々滅々たる水上原作に共感を抱いたわけではなく、失われゆく日本の原風景をフィルムに刻みつける方便としただけだ。結果宮川が撮影中に自身で遺言と称したフィルムの輝きは悲惨を浄化し岩下は生々しさか…

ディストピア パンドラの少女

★★★ 2017年10月21日(土) 新世界国際劇場 【ネタバレあります】 文字通り絶望的な未来を描いているのだが、俺はゾンビ映画という描法がもう限界なんじゃないかと思って、そっちの方が気分ディストピアっす。 意欲的な作品なのだろうとは思う。 出だし、30…

喜劇 急行列車

★★★★ 2025年1月5日(日) シネヌーヴォ 渥美清の既に出来上がってる芸風が万全である。「寅さん」に於けるテキヤの口上や売の所作と同様に車掌としての立ち居振る舞いを完全にモノにした上で崩してくるので厚みが違う。これが彼の映画としてのブレイク作とい…

下町の太陽

★★★★ 2017年10月21日(土) シネヌーヴォ 1960年を前後し松竹で若手映画人による反体制のムーブメントが起こる。 後に松竹ヌーヴェルバーグと称されるのだが、その輪に加わるこができず傍から眺めていた男がいた。 山田洋次。30歳。未だ監督昇進は果た…

ジョン・ウィック

★★★ 2015年10月21日(水) TOHOシネマズ梅田3 ガンカタみたいなのかと思ってたら完全な出たとこ勝負だった。そしてやはりと言うかキアヌは未だ重かった。リアリティの裏付けを欠いたままの禁漁区的エリアのゲームっぽい小便臭さもウンザリ感を煽る。下手な…

緋色の街 スカーレット・ストリート

★★★★ 2015年10月24日(土) プラネットスタジオプラス1 性悪女に翻弄されるアホ親爺の物語として申し分も無いが、真の才能が世に出る絶望的な蓋然性の物語としての皮相な味付けが又良い。そして何より決定的に裁断される悪に冤罪も糞もない呵責無さ。展開の…

トランザム7000

★★ 1978年3月7日(火) 伊丹グリーン劇場 どうにもバカが振り切れず体制迎合的に安住してるもんだから生温くだるい。ニーダムは好漢なんだろうがファイト一発スタント命であっても見せる技術が凡庸ではどうしようもないっす。男2人をタイトルにしてるがレイノ…

ベット・ゴードン Bette Gordon

生年:1950/06/22 kenironkun.hatenablog.com

関ヶ原

★★★ 2017年10月11日(水) 大阪ステーションシティシネマ12 駆け足にギュウ詰めに歴史のトピックを連ねていくのはコンセプトとしては有りだと思う。 喜八が「日本のいちばん長い日」で試みたのは正にそれであった。 それの再映画化を監督した原田監督の頭…

エレクトラ

★★ 1978年4月1日(土) SABホール 荒涼そのものの風景の中で展開する本家本流ギリシャ悲劇はゴテゴテと修飾された現代演劇を太古の起源に遡るプリミティヴさで、それだけに、物語のパッションを共有できないならば只管に苦役とも思える忍従の時間を強いられ…

エリーズ・ジラール Elise Girard

生年:/// kenironkun.hatenablog.com

ギャラクシー街道

★★★★ 2015年10月24日(土) 大阪ステーションシティシネマ1 旧街道の寂れたバーガーショップの倦怠夫婦の再生譚なのだからギャグにしても寒ければ寒いほど本質に合ってる気がする。定番通りにお互いがよろめき定番通りにさやに戻る。少しだけだが感動した。…

牢獄

★★★ 2017年10月7日(土) プラネットスタジオプラス1 3重のマトリョーシカ構造で尚且つ2層目と3層目がシンクロするので予備知識なしではわかりにくい。 ただ、ペシミスティック&サディスティックなのは徹底しているし、ベルイマンが映画の語り口におい…

ハイ・シェラ

★★★★ 2015年10月24日(土) プラネットスタジオプラス1 俺の将来設計にお前はいないとか言いつつ本命に振られ即設計に組み入れちまうボギーが随分に男前だ。その演出のドライはクライマックスでも追い詰められた男を全くフィーチャーしないし、彼女にも冷徹…

アラン・ドロンの ゾロ

★★★★ 1976年1月5日(月) 伊丹グリーン劇場 暗黒街の貴公子又は根暗なナルシストのイメージがドゥッチョ・テッサリの誰憚らぬマカロニパワーで覆る。馬鹿陽気で屈折感がなく只管に楽しい。クライマックスの対決を筆頭に殺陣もケレン満載で期待以上に素晴しさ。…

デッドライン 2025

鬱陶しいしがらみを断ち切り新たな船出を。 やるぜ!やったるで。 掛け声だけかもしれんけど。 あの世への船出かもしれんけど。 kenironkun.hatenablog.com