男の痰壺

映画の感想中心です

おもひでのしずく(2003年6月8日)

※おもひでのしずく:以前書いたYahoo日記の再掲載です。

武豊

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つまらん!
武豊って野郎は
ほっんとうにつまらん!

…って別に武豊に何の怨みもございません。
あんたの乗った馬が2着に来なくたって、俺の張った金は戻っては来なかったのです。だから、恨み辛みを言う筋合いはございません。
ただ、忘れた頃にやって来た、あなたの意地に、ふと忘れかけた苦い想い出を思い出したのでございます。

A Long Long Time A Go…
関西のとある競馬場でまことしやかに流布された1つの伝説。
1人の馬鹿ミーハーOLが土日の度に競馬場に通い詰め、「ユタカ~!ユタカ~!」と馬鹿のひとつ覚えに、あなたの乗る馬に金を張り続けたそうにございます。
彼女は、週が明けると「競馬ブック」や「Galop」という雑誌を買って次のレースを精緻に分析し続け、金曜の晩には「競馬四季報」を片手に徹夜で翌日の全レースを検討し、土曜ともなると始発電車で競馬場に向かい茶店でモーニングを食べながら又も新馬戦を検討し直し、200円の自由席入場券を並んで買い、お気に入りの席を確保し、やって来た顔なじみと蘊蓄をたれ合い牽制し合い、パドックと観覧席を脱兎の如くに行き交い、馬が糞すれば「根性すわっとる」と自信を持ち、小便すれば「ビビッとる」と自信を無くし、馬体重とオッズを見て悩みぬき、なけなしの金を祈るが如き思いで券売機に投入し、結果メインが始まる前にはオケラになって侘びしき帰路についたであろう、大方の競馬ファンの蔑視と突き刺さる視線なぞは多分、金輪際感じることは無かったことでしょう。

結果、彼女はマンションを購入したとのことでした。

教訓Ⅰ:メインストリームに逆らってはいけないし、忘れてはならない。
6月8日。安田記念