2019-04-01から1ヶ月間の記事一覧
★★★★ 2019年4月29日(月) テアトル梅田1 前作「さらば、愛の言葉よ」のタイトルの意味を今更に感慨をもって考えた。 ゴダールといえば政治に走って尖がってみせたりもしたが、根のところでは「愛」ってのが好きなおっさんなのだ。 それに決別しようという…
★★★ 2014年3月22日(土) シネヌーヴォ 風景として矯正スクールは十全に描かれるが、摂食障害は物語の因果律に寄与しない。しかし、思春期少女のセンシティブ心のな揺らめきはヴィヴィッドに捉えられており、深夜の脱走エピソードの刹那感は白眉。ただザイド…
★★ 1981年11月6日(金) 伊丹ローズ劇場 何がどうなってるのかの興味もさっぱりわかない展開の果てに、勘所の何千年にもわたる悠久の歴史に秘められた謎っていうのが面白みもくそもない。大作の捌きに秀でていたシャフナーの冴えの片鱗も窺えない凡作。ただた…
★★★ 2019年4月28日(日) MOVIXあまがさき3 【ネタバレです】 前篇である「インフィニティ・ウォー」のときも感じていたのだが。 そもそもに、サノスのやろうとしていることは間違っていないのでは? っていう点がどうも糞づまりのようにひっかかるの…
★★★★ 2014年4月12日(土) 新世界国際劇場 閉じた世界ではならのヤクザ論理を世間のしがらみに適用する危うさを微塵も躊躇しないベッソンに剣呑なアホさを感じぬでもないが、スコセッシ&デ・ニーロワールドへの子供のようなリスペクトぶり。ならば、出がら…
★★★★ 1981年10月8日(木) 伊丹ローズ劇場 所詮は痒いところに届かないものを仲代得意の目力演技でバカ熱く語る虚しさは拭い難いし、証人が次々消されていくのは『日本列島』と同工異曲だ。ただ、随所に忘れ難いイメージが頻出する。米軍ヘリから突き落とされ…
★★★ 2019年4月20日(土) 梅田ブルク7シアター3 中島貞夫20年ぶりの監督作だそうだが、そんなことに俺は興味をそそられたわけではない。 だいたい、中島貞夫の映画で傑作といえるもんがあったんだろうか。 85歳の爺さんが撮る時代劇。 見る前から負け…
★★★★ 2014年3月30日(日) MOVIXあまがさき1 これ見よがしに「ツイッター」や「ワイドショー」という武器を並べてみたがロクに使わず仕舞で戦いは終わった。シュアに今を抉るセンスは無い。代わりに赤川次郎的昭和思春期因縁話を泥臭さを厭わずに無理…
★★ 1981年11月8日(日) トーエイ伊丹 モラトリアム時代を牽引した秋吉も筋肉バカ師弟の強力タッグの狭間では添え物的存在になるしかなかった。天然勘違いのもとでオリジナルにあった哀感は完全消失し、覆い切れない熱血血潮が半端に残留。勘違いなりに振り切…
★★★★ 2019年4月21日(日) MOVIXあまがさき4 潜水艦にしてもネイビ^-シールズにしても手垢つきまくりの題材だ。 であるから、それをミックスしちまえってのは、どうにも安易に思える。 ではあるが、ベタだが強固なコンセプトが背骨のように貫いてい…
★★★ 2014年4月16日(水) 大阪ステーションシティシネマ12 芸達者だがトラウマを抱えたおっさん3人衆が少女を庇護しつつの珍道中もので、彼らはその過程で悩みから解放されるが、ドロシーは何かを得るわけではない。その無私性は愛すべきだが啓蒙的な強圧…
★★ 1980年4月12日(土) SABホール 象徴的表現がシンプルに過ぎ説明的修辞が皆無なので予備知識が無いとお手上げとなる。圧政への怒りをこめたレジスタンスの方向性は拡散し隠隠滅滅たる内部分裂に終始。これでは退いた視座と言えども余りに救われない。円…
★★★★ 2019年4月16日(火) 梅田ブルク7シアター6 [ネタバレです] 映画が超常ではなくなったことが明かされる後半に一気に世界は収縮される。 ところであるが、喪失と救いがたい哀惜の想いが投入されてボルテージは維持される。 これは、「シックス・センス…
★★★★★ 2014年4月12日(土) 梅田ブルク7シアター3 出会いと別れに纏わるザ・シンプルな内容で、物語的なギミックは皆無。同性愛をめぐる周囲との軋轢が後半放逐されるあたり寧ろ興味がないのだろう。ひたすら2人の射抜き射抜かれる視線の交錯と最深部まで…
★★ 1981年11月17日(火) トーエイ伊丹 オールスターというのは文字通りの一枚看板役者が揃って顔見せするからいいのであって役名だけがオールスターでは仕方ない。しかも、中心軸になるジュリーが時代劇の素養ゼロでは無理がある。こういう役は大芝居が様にな…
★★★★ 2019年4月12日(金) シネマート心斎橋2 生前のキューブリックが、「これまでに見たなかで最も恐ろしい映画」と言ったとか。 ずいぶん前に、監督のシュルイツァー自身がアメリカでセルフリメイクした「失踪」も見たのだが、ほとんど記憶にないので、た…
★★★ 2014年4月17日(木) 梅田ブルク7シアター5 男の子と称される主人公がバリバリ女の子にしか見えぬのがヤボと思ってはいかんのだろう。これはタカラヅカのようなファンタジーなのだ。一方、多田あさみの腋汗がリアリズムを一身に背負い感動的。山口・榊…
★★★★ 1981年10月10日(土) 今津文化 2時間ドラマと大差ないストーリーと配役なのだが新藤・野村ラインは熟達のコクを映画に付与する。分けても秋吉久美子のノンシャランを高橋の硬質と同一画面上で均衡させたのは演出の為せる技。他の出演者も総じてベストワ…
★★★★★ 2019年4月12日(金) シネマート心斎橋2 微妙といえば微妙な立ち位置に立った作品である。 スペイン系の入植者の末裔である富裕層に対してネイティブなメキシカンであるインディオは貧困に留められているという状況で、富裕層の一家の物語である一方…
★★ 2014年4月12日(土) 新世界国際劇場 武器人間の見てくれからしてキッチュ路線まっしぐらなのだから、大腸ビローンや脳味噌カパッとかはまだ良しとするが、マッド博士の俗悪ぶりが可愛げなく悪ふざけも大概にさらせと思うしかない脳味噌按分匙加減にゲン…
★★★★★ 1981年12月16日(水) 梅田東映ホール 巨視的な空間と時間の連鎖の中で唯1日の出来事の追憶が全てを統御してしまうというロマンティシズムが根底にある。2人の瞬間的に調和した心根は異なるベクトルで延伸しクロスして消滅するが、その儚さはご詠歌と…
★★★ 2019年4月5日(金) 梅田ブルグ7シアター6 売れっ子監督が来た仕事なんでも受けてやるうちに陥る隘路。 今回の白石和彌に、俺は少し前の三池崇史や園子温を重ねてしまった。 明らかに調子に乗りすぎやろう。 斎藤工の念願の企画らしいが、彼はこの出来…
★★★★★ 2014年4月26日(土) テアトル梅田1 人は救い難い状況の人たちに接することはあっても寄り添い続けることはできない。綾野のトラウマは方便としの機能しか為さぬがそれでもいいのだ。一方で姉弟の映画として一切の直載な会話を廃し尚切ないまでの想い…
★★ 1980年1月15日(火) ビック映劇 ブッチがナイスガイだってのを前作ではニューマンが説明なくとも十二分に体現できていたのに対し、本作では前面に出しすぎて何か嫌らしい。非情さが無く温いし、リリシズムは安い。そっくりショーとしてはベレンジャーは表…
★★ 2019年3月30日(土) シネリーブル梅田1 体調も悪かったが、始まって10分もせずに意識が遠のく。 意識が戻ると主人公が彷徨っている。 集中せねばと気を引き締めてまもなく意識が遠のく。 意識が戻ると主人公が彷徨っている。 とまあ、彷徨い続ける主…
拮抗してるとかの見方もあったが、ホッとした。理のない奴等に勝つ道理はないんやけど、選挙は水もんやからね。日本の新聞5大紙は、そろって反維新の論戦をはっていた。それが、覆されたことは、マスメディアの衰退を正しく示現するし、地方自治の独立とい…
★★★ 2014年4月20日(日) MOVIXあまがさき7 やっぱこのCAいうキャラはピンではきっついなあ思う。クソ真面目すぎてスカヨハ招聘の設定に何のトキメキも無い。レッドフォードも無駄使い。この70年代の闇を内包した男には役がチャチかった。ジャクソ…
★★★★★ 1981年10月16日(金) 伊丹ローズ劇場 淡々とした日常の中の幼い我が子達との或いは職場の先輩後輩同僚との一見醒めた関係の下の熱量を描いて秀逸。『犬神』以降の崑第2ブーム作品中のピーク。銀残しの淡彩はくぐもった都会の日常の些細な美ををアング…
★★★★ 2019年3月30日(土) シネヌーヴォ よくもまあ、こんだけ救いのない物語を構築したもんだ。 戦後まもない広島、尾道が舞台だが、小津や大林の映画とは別世界。 しかし、この時代はみんな、こんな感じだったのかもしれません。 夢も希望もないっちゅうか…
★★★★★ 2014年4月26日(土) シネリーブル梅田3 観る者をすかし続ける作劇の又か感は正直ある。が、こういう世知辛い人間関係の軋轢を描いてこうまで達観したアイロニーに至るのは洞察力の賜物で、正直やっぱひれ伏すしかない。適宜なカメラの長焦点使い。ジ…