2020-09-01から1ヶ月間の記事一覧
※おもひでのしずく:以前書いたYahoo日記の再掲載です。 日傘 先日、奈良に行ったとき思った。「日本の女たちは、昔からこんなに日傘をさしていただろうか」 近鉄奈良駅から登大路の国道沿いを興福寺脇を通り、鹿にせんべいやりつつ東大寺へ向かう道すがら思…
★★★★ 2012年3月25日(日) MOVIXあまがさき10 主役2人の持って生まれたキャラもあるにせよ、この末世日本で浮世離れたノンセクショナリズムを貫徹しポジティヴであるという在り得ない閉じた世界を現出させた。だが、後半は余りに定型のトレースに堕…
★★★★ 1982年3月10日(水) 伊丹グリーン劇場 SF的意匠を塗した形而上設定ではなく『真昼の決闘』焼き直しの地に足着いたアンチSFストーリーが寧ろ新鮮である。そして、にもかかわらず美術など画面を彩る仕掛けは手抜き無くハイブロウ。多くのグッドジョブ…
★★★ 2020年9月24日(木) 大阪ステーションシティシネマ1 曰くありげなハッタリをかましつつ、やがて見えてくる本質はチンケで旧態な代物であったという正調ノーラン映画で、似たような印象を受けたという点で「ダークナイト ライジング」を思い出しました…
※おもひでのしずく:以前書いたYahoo日記の再掲載です。 新しい時代のとば口で 最近、聞くたびにイラつくのが「今は非常事態だから」という物言いであって、ニュース番組とか見てると政治家や評論家がよく言っている。不景気でデフレだから、財政緊縮論は一…
★★★★ 2012年3月24日(土) シネリーブル梅田1 大年増と化したイザベラの曝け出した肉体の語る年月が、設定に同期し限りなく感動的。受けるハートもプレーンで歯車はしっくり噛み合っている。過剰な物言いはしないガヴラス演出の慎ましやかと芯の通ったブレ…
★★★ 1982年2月20日(土) 梅田コマゴールド 奔放なのか自堕落なのか知らんが男をとっかえひっかえする女に烏丸せつこでは間尺に合わぬが、翻弄される男たちが演者を揃えて各々それなりの精彩を放っているのが見ものではある。出涸らしかと期待せずに見たら案外…
★★★ 2020年9月17日(木) 大阪ステーションシティシネマ12 ジャニヲタと腐女子で満ち溢れた劇場におっさん1人という濃密空間の異分子になる覚悟ってのは考えただけで怖気付いて萎えそうになるんですが、見たいもんは見たいねんからしゃーないやんけと開き…
※おもひでのしずく:以前書いたYahoo日記の再掲載です。 性懲りもない2題話 そして黄金時代の終焉 ①新生ゆうパックの遅配問題 お役所仕事でまったりやってきた郵便局の連中と民間大手の日通の社員を準備なく混ぜて機能するわけない。悪いが、この合併に意味…
★★★ 2012年3月24日(土) 新世界東映 端境期に設定された風俗のアンビバレンツに興趣を覚えはするが、所詮はシリーズ常道の縮小再生バージョンに過ぎない。見所もないマキノ演出でエッジの効かない渡辺や寛美が醸す敵味方総小物感の中、黒眼鏡の菅原謙二が渋…
★★★★ 1982年3月12日(金) シネマ温劇 髭面が更に暑苦しいスタローンと怜悧なハウアーのカットバックな展開が小気味良いまでに決まった前半の出来は注目に値する。脚本の妙を新鋭マムルースの押さえた演出が倍加させる。ただ後半の個の対決への収斂は世界を矮…
★★★ 2020年9月21日(月) プラネットスタジオプラス1 ヒッチコックが舌舐めずりして撮りたそうな題材だと思った。後段にあるロープウェイと馬車による2つの大構えな見せ場はテイストもヒッチコック的だ。 スウェーデン時代のイングリッド・バーグマン主演…
※おもひでのしずく:以前書いたYahoo日記の再掲載です。 AMETHYST SUNRAY しばたはつみが亡くなった。彼女のファンだったわけではない。ただ、「AMETHYST SUNRAY」という曲が20年以上にわたり俺の脳裏にこびりついているのだ…
★★★★★ 2012年4月7日(土) 梅田ブルク7シアター4 性急に解を求めるでもなくたゆたうように交わされる視線の濡れた情感。香港ノワール由来の情に流され浸りきる風情が良い。それが、「やる時はやる」の徹底したサディズムに急転するとき物語の帰結は自ずと…
★★★ 1982年3月27日(土) ビック映劇 後半は一応盛り上がりを見せるが、軽度にせよ精神病院ってこんな普通の連中ばかりか?という疑問。体制へのプロテストも余りに捻りが無い。しかし、今更の知れた題材を名優たちを誂えて真正面から十二分な押し出しで語り名…
高知東生 as 橋下徹 小沢仁志 as 松井一郎 竹内涼真 as 吉村洋文 11月1日。大阪都構想は2回目の住民投票において何が正しいかを理解した良識ある市民の投票により大差で実施が決まった。この映画は、それ以降の維新内部の仁義なき軋轢と総括、そして融和と獲…
「安全第一」信仰が招く腐敗 あ~イラつくわ、亀井静香。俺は小泉純一郎はヘドでるくらい嫌いだったけど、郵政って言うか、郵貯や簡保は民営化すべきだと思ってます、やっぱ。アメリカの謀略だどうのこうの言ったってさ、ズルいっしょ…1人だけ国の庇護化でチ…
★★★ 2012年4月7日(土) 第七藝術劇場 中年男も含めて去勢されたかのような時間軸が連綿と続く。後にジャームッシュあたりが何倍も洗練された形で提示するロードムービーの起源。確かに人生こんなもんだが、だったらラストの物語外からの幕引は蛇足。終盤の…
★★★ 1982年4月3日(土) OS劇場 デ・パルマに深淵なるものを求めちゃあいないが、そもそも劇画的なスプリットスクリーンやダブルフォーカスの使いまくりは余りに表層的すぎて幼稚だ。カメラのグルグル回転は思い入れが上滑りしまくっている。(cinemascape) k…
先日、「旅と女と寅次郎」を見て「男はつらいよ」シリーズ48作劇場鑑賞を完遂いたしました。 初めて「男はつらいよ」を見たのが1978年高校3年の時だったので、かれこれ42年前。当時、寅さんにビタいち興味はなかったが、秋吉久美子のファンだった俺…
※おもひでのしずく:以前書いたYahoo日記の再掲載です。 言ってみたい 酒の力を借りて素面じゃあとても言えない一度言ってみたかった台詞を連ねてみたいと思います。 ・「お前ら10人まとめて一生面倒みたる」・「蓮見重彦?ああ、あの飲み屋で口論なってぐ…
★★★ 2012年4月6日(金) TOHOシネマズ梅田10 年月を経て「遊び」の背徳性は濾過され、残ったのは従容とした農家の日常。家族の死さえ瞬く間に埋没する。だが、半端に巧いクレマンは打算との狭間で根源的モチーフに迫れない。「別れ」と「遊び」に因果…
★★★★★ 1982年4月7日(水) 梅田東映ホール 何かの切欠で人はアンチモラルな非日常へ躊躇無く簡単に越境してしまう。冷たい汗とクロロホルムの夏の倦怠。撮りようでは救い無き話を、まったりした独特のユーモア感覚で巧くカバーリング。虚無だが真摯な内田のキ…
★★★★ 2020年9月19日(土) 大阪ステーションシティシネマ5 まさかアンコ椿で泣けるとは思わなかった。 「男はつらいよ」全48作劇場鑑賞の掉尾だとの思いが、狂おしく俺の涙腺を刺激してやまない。そんな感情が湧き起こるなんて思ってもみなかった。 この…
※おもひでのしずく:以前書いたYahoo日記の再掲載です。 沈没への誘い 先週の金曜日に本屋で「2014年日本国破産」(浅井隆著)という本を立ち読みした。日本の財政赤字についてはアホほど本が出てるが、こいつは今までで最もピンとくる内容であった。何…
★★★★ 2012年4月21日(土) 新世界国際劇場 若干食傷な題材なのだが、ロケやセット美術にしても役者の演技にしても、描くべき事象に愚直なまでに正対し一切逃げてない。そこに心打たれる。通常避けても構わないヒトラーまでもが当たり前のように描かれボロも…
★★★ 1982年3月10日(水) 伊丹グリーン劇場 『ムーンレイカー』の反動と言われるほどには生身のアクションを突き詰めたとも思えないのだが、ロマネスクの片鱗のようなものは若干窺える。ただ、あくまで若干であって適度なのがシラけるところだ。巷間噂されたス…
★★★ 2020年9月13日(日) MOVIXあまがさき10 エメリッヒとマイケル・ベイってどっちがどっちだったかわかんなくなるのだが、「パールハーバー」がマイケル・ベイですか、未見ですが。何れにしても、両方ともドッカンボッカン大好きの深く考えるタイプ…
※おもひでのしずく:以前書いたYahoo日記の再掲載です。 Heartbreaker Heartbreaker 作詞 悪悠 作曲 包今日兵 唄 ライオネル今林 いつの日にか かなう夢もあるそんな甘言ぬらりひょん歴史の彼方の沈没船の嘆きを胸に振り返ろうああ……
★★★ 2012年4月7日(土) テアトル梅田1 分裂症で育児ノイローゼであるということを映画的なカタルシスへ導く術が塚本にあるわけでもなく、歌を歌わせることも思い込みの範疇を出ない。ただ、マゾヒスティックにボコられることで奉仕したいらしい気持ちは健…